2021年1月16日にスタートした「こどもたちのためのビジネス学校」。足立区の児童養護施設Christmasvillageで暮らす子供たちを対象に、マルシェ出店を含む全5回で開催しています。
カリキュラム企画と講義を担当させて頂いており、先日4回目の講義を終了しました。
カリキュラム内容は以下の通りです。
1回目「商品について考えてみよう」
・自己紹介タイム
・商品を買う時の気持ち
・みんなで商品をつくろう(アイディア出し)
2回目「アイディアを形にする!」
・誰のための商品か
・色、形、ネーミング、値段をつける
3回目「販売商品を決める」試作品お披露目会
・試作品のお披露目
・どの商品を売るか
・改善するところはどこか
4回目「展示ブースをつくろう」
・ディスプレイとは
・販売する時の心得
5回目「いよいよマルシェ出店!」
同じく足立区舎人で開催している「ハンドメイドで起業 学んで実践、マルシェ体験」という講座も、同様の内容で進めています。こちらは大人のハンドメイド作家さん向けの学校です。「とねりマルシェ」で合流し、子どもから年配の方、性別など問わず、地域がひとつになるイベントとして準備を進めています。
●お店のオーナーになる
商品作りのノウハウと、実際に作り、値段を付けるという一連の工程は、こどもたちにとっても初めての経験だったわけですが、分からない中でもメモをとり、自分なりに思い描いていることを伝えようとする様子がありました。
内側から湧き出てくる意欲、ワクワク感は大事。新しいことを始める時は、ピンきたもの、イメージできたことを大切にしていきたいものです。
難しいことは置いておき、まずは「好き」をとことん掘り下げてみること
「何が好き?」から始めます。
本が好き
文房具が好き
アクセサリーが好き
とにかく、好き、今ははまっていることにフォーカスしてみるのが良いと思い、好きなことは?はまっていることは?といった問いかけから、講座は始まりました。
●誰かのためを思ってつくるもの
商品とは何か?
こどもたちに、その意味を伝えることは、試行錯誤がありましたが、やはりこんなことになるのではないかと思います。
自分のために作るのであれば、自分の好きなように、誰からも文句も言われず、自由に作れば良いわけですが、人のために作るものは、そうはいきません。
‘使ってもらう人のことを考えましょう’
‘どんな時につかってもらうものか’
‘使う人にとってうれしいことは?’
こんな言葉を何度も投げかけて、企画を練ってもらいました。
リフォーム会社の社長さん、アクセサリー会社の社長さん、他にも、洋裁やアクセサリー作りのプロの皆さんのサポートにより、こどもたちが企画した商品は想像を超えて完成に近づいています。
●夢中になれるものを探すきっかけを
ものづくりに関わることで
・アイディアが形になる喜び
・表現の楽しさ
・集中するので、余計な邪念を抱かない
こんな良いことがあります。
全4回の講義の中で、最初は右も左も分からず、授業を受けていたこどもたち。授業では、見学で知らない大人が沢山出入りする中で、戸惑いもあったように思います。でも、商品が仕上がるにつれて、その表情は真剣に、とても豊かになりました。
夢中になれるものがあることは、生きる力になるし、未来に希望を持てるようになると思うのです。子ども達に、そのような機会を用意することが、大人の役目だと思っています。たとえ、その時は興味を示さなくても、あとになって思い出すこともあるでしょう。それで良いと思います。
今回トライしたことで、できたこともあるけれど、できないこともあった。できた、できないことが問題ではなく、実際に行動したその勇気に心から拍手を送りたいと思います。
マルシェ出店は3月20日。残りの時間は限られていますが、多くの方々に作品を手に取ってもらえるよう、大人チームも全力で取り組みます。
小沼梨沙
【とねりマルシェ】
日時:2021年3月20日(土)
時間:10時~15時半
場所:舎人地域センター入口
〒121-0831
東京都足立区舎人1-3-26
アクセス:
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